宮城県議会議員 田口雄二(たぐちゆうじ)

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地域医療対策特別委員会の県外調査(11月6~8日)

「地域医療を守る条例」の制定を目指す特別委員会(私が委員長)は、財政破たんした北海道夕張市の地域医療、兵庫県では自殺対策とこころのケア等について、そして全国初の地域医療を守る条例を制定した奈良県で調査を実施。

特に印象深かったのは夕張市です。知名度は抜群の市ですが、いたるところに朽ち果てた施設や住居が見受けられた。炭鉱が最盛期の昭和35年頃には、人口が約11万7千人もいたのに、相次ぐ炭鉱の閉山、そして市が財政破たんし、現在は1万人ほどになり、高齢化率も市としては日本一高い44パーセントを超える状況。広大な市には、高校・中学校・小学校がいずれも1校ずつとなり、いくつも廃校となった小中学校のグランドは草ぼうぼうでした。170床もあった総合病院は、19床の有床診療所へ転換される等々、まさに地方都市の将来を見るかのような思いでした。地方議員としては深刻に考えさせられる状況で、身の丈に合った行政運営を痛感。

①総合病院から診療所になった「夕張希望の杜」  在宅医療をはじめ「ささえる医療」を実践中

②「夕張希望の杜」の森田洋之所長 森田所長は宮崎大学医学部出身で、県立宮崎病院等に勤務した後、夕張へ。夫人は宮崎市出身。

③閑散とした夕張市中心部

④勢いがあった頃につくられた夕張市役所